HISTORY 歴史
「池田山」「白金台」「高輪台」。古くから錚々たる政財界人たちが移り住み、都心を代表する邸宅地として成熟を深め、粛然と時を重ねてきた場所です。緑豊かな風景は、大名屋敷や華族の邸宅に由来し、明治時代に建てられた洋館はその多くが今も遺され、ノスタルジックな風情を醸し出しています。
選ばれし人たちに尊ばれてきた邸宅地の一角に。
江戸時代から続く歴史ある舞台。
邸宅地の礎を築きあげた史実。
古くは、江戸時代より邸宅地として尊ばれてきた池田山・白金台・高輪台。その歴史は、1670年に備前岡山藩主の池田家が現在の東五反田5丁目一帯に広大な下屋敷を建設したことに始まります。白金台・高輪台の地もまた、明治以降、多くの要人が移り住み、日本の電気通信の祖として知られる寺島宗則などが豪奢な居を構えました。やがて、これらの屋敷地は首相仮公邸や各国大使館へと受け継がれ、街の威風を高めていきました。
時代を超えて受け継がれてきた、
ノスタルジックな街の気風。
池田山・白金台・高輪台の地が、今も閑静な邸宅地であり続ける理由は、明治時代に華族の街として発展したことに他なりません。往時、こぞって建設された洋館は、街の歴史を雄弁に伝えるように多く遺され、近接する慶応義塾大学や明治学院大学、頌栄女子学院などの教育施設には現在も校舎として使用されているものもあります。こうした街並みを身近に愉しむことができるのもこの街の魅力です。
都心に残された緑豊かな風景。
日本庭園の美しい景観も点在。
緑の領域が限られる都心において、豊かな自然が息づく池田山・白金台・高輪台界隈。かつてこの地にあった大名屋敷や華族の邸宅に由来する緑は、土地の記憶を留めるように、豊潤な枝葉を湛えています。なかでも大久保彦左衛門の隠居所であった八芳園は、その歴史を偲ばせる催事場に。戦後、迎賓館としても使われた旧朝香宮邸は東京都庭園美術館へと姿を変えながらも、風趣ある日本庭園は、今も訪れる人の心を和ませています。
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